バイク好きの父・兄の影響で、当然のように私もバイクにのめり込んだ。バイクに乗って、沖縄の風を切りながら走るのって最高に気持ちがいいんですよね。兄がバイクをいじっているのを近くで見ながら、整備を手伝っていました。ウエマツのことを兄から勧められ、整備で絶対に兄を越えてやろうと思い入社を決めました。あと、東京にも憧れていたし。

高校生の頃は機械科に通ってて、グループで車のエンジンのオーバーホールをした経験があり、今の仕事にも活きています。入社後はすぐにレストア部に配属されましたが、1年半先輩方のサポートを行う中で、その技術力にとても圧倒されました。部品一つ一つを工作機械を使用して仕上げて溶接までするし、同じバイクでも型式の違いでパーツの見極めができてしまう。先輩たちのように、自分も早く一人前の整備士になるのが目標です。

沖縄から東京に出てきて、最初は不安なことも多かったです。でも、各地からバイク好きが集まっていて、話しているだけで面白いし、癒される。特に沖縄出身のお客様が来店されると話が盛り上がりますし、同郷の方に対しては、やっぱりいつもより力が入っちゃいます。

ある時、沖縄から父を職場に呼ぶ機会がありました。その時の父の顔を今でもはっきり覚えています。絶版バイクの山を前にして、子どものように目をキラキラ輝かせていた。「親父もこんな顔するんだ」と、こっちまで今でもはっきり覚えています。そんな父と兄と3人で、自分が手掛けた絶版バイクをプレゼントしてツーリングをするのが自分の夢です。その時は、父も兄も知らないような絶版車ウンチクを教えてあげるつもりです。

好きなバイク：GT380